REVIEWS
誰かが誰かに恋をする。その悦びをその誰か以外の誰かにも伝えたい
。そうか音楽
――。創作のきっかけとしてのラヴソングの動機をそうだとすると、失恋や別れ、自然消滅や裏切りなどのものを別にした場合、そのラヴソングが音楽としてうまくいくかどうかは実話であれ架空であれ、作者の意図にどれだけ近い形で、聴く側にその悦びが「音楽的に」伝わるかどうかにかかってくる。
現在も昔も世界各国で機能しているポップ音楽、ヒット音楽のほとんどはラヴソングであり、当然ながらその美的な幅は最上から最悪までに及ぶ。悦びにあたる元の感情、あるいはそれに相当する着想がないのにもかかわらず、適当に言葉をひねり出してこしらえた短期流通音楽。それをまとめて称してラヴソング、ということにもなっているからだ。
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